#11前田悟が闘志を燃やす。
中地区の強豪・川崎ブレイブサンダースから今シーズンより京都に加入した前田は、若いチームの日本人最年長選手としてオンコート、オフコートでリーダーシップを取ってチームを牽引。開幕節では無得点とシューターとしての役割は果たせなかったものの、粘り強く、そしてクレバーなディフェンスでチームに貢献した。
開幕2節目はコンディショニング調整のため、試合に出ることができず、ベンチから仲間に声を掛け続けた。若い選手を呼び止め、身振り手振りを使ってアドバイスを送る。前田なりに今チームにできることにベストを尽くしてきた。
それでも前田には隠しきれない思いがある。
「3ポイントシュートで相手に恐れられる存在にもう一度なる」
学生時代にはアンダーカテゴリーで日本代表を経験し、プロ入りした2019年には最優秀新人賞を受賞。
学生時代から輝かしいキャリアを重ねてきた前田も、近年は故障などもあり、周囲の期待を上回る活躍を見せられていない。
何かを変えたくて、もう一度ここから這い上がり、コート上で輝くために京都を選んだ。
「今まではシュートを決めることがすべてだと思っていた。シュートが打てないとフラストレーションを溜めて、それがディフェンスにも影響していた。今はそうじゃない。我慢して我慢して、最後に重要な場面でシュートを決めればいい」。
様々な困難を経験し、人として力強くなった前田の本領発揮が、ここから始まる。
ホームに迎えるのは西地区6連覇、昨シーズンB.LEAGUE王者の琉球ゴールデンキングス。
2連覇を目指す琉球は、今シーズンも盤石の体制でシーズンを戦っている。
オフェンス・ディフェンスでインサイドを制圧するリバウンド王 #45ジャック・クーリーに加え、千葉ジェッツから驚異のスコアラー#4ヴィック・ローが加入。
#30今村佳太は絶対的エースとして今季もその実力を発揮し、琉球一筋で12年目のシーズンを迎える#14岸本隆一の高確率の3ポイントシュートは要注意だ。
序盤から最大のエナジーで流れを掴みたい京都ハンナリーズ。
前田のハードディフェンスと3ポイントシュートが王者に脅威を与える。